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ホンダFCX

1億数千万円のクルマに乗った!

 乗りましたよ乗りました、ご報告遅くなりましたけど例の燃料電池車。この年末、ホンダが月80万円でトヨタが120万円だっけか? ニュースでちょこまかやってましたよねぇ。それくらいの月リース料で行政や政府関係者に実験的におろす未来のクルマ。

 結論からいうとね。スペースシャトルに乗るような気分でした。オオゲサかもしんないけどね。基本は単なる電気自動車なんだけど、車両価格は今のところ、造られたクルマの数で割ると最低でも一台1億数千万円はいくらしい。それも計算方式でいかようにも変わるから、もし現時点で計画がぶっつぶれたとしたら数億? もしくは10数億!? になるのかもしれない。あてずっぽだけど。

 ただとにかくそういうキブンのクルマであることは間違いない。実際問題みた感じは「パッとしねぇ」って感じ。なんせシビックの太ったのみたいだから。ただ、乗り込むとドアがイチイチ重いし、造りがいかにもテストカーで手作りっぽくていい感じ。高級そうじゃないんだけどね。手打ち麺と機械製作麺の違いって感じかなぁ。

 さて座ってイグニッションを回すんだけど、当然「キュルキュル」とも「ブルブルルルル…」ともこない。スイッチ入れるだけだから。

 ただ、目の前のモニターが点滅したと思ったら約10秒後に「READY TO DRIVE」と出て準備OK。シフトも動かせるようになりました。

 Dレンジに入れてアクセル踏むと意外と出足がよろしい。なーんだ、使えるじゃん。ってな感じ。

 後ね。ボディが電池で重いせいか、乗り心地は滑らかだし、ステアリングも電動パワステとあいまって滑らか至極。直進安定性も悪くないし、いい感じだ。唯一、若干ステアリングに手応えはないような…。

 それよりだいたい時速3、40キロぐらいまでかなぁ。わりと速い。これはホンダ独自のコンデンサーを使った蓄電池による効果で、直接、電力が発生してるわけじゃないけど、桶に汲んだ水みたいに貯めてた電力を発進の時に使えるからわりと出足がよい。

 実際、しばらくすると伸びは止まって、時速60キロぐらいになると加速が鈍る。へぇ〜おもしろいもんだなぁ。

 なにより一番面白かったのは音。電気自動車はみんなそうなんだけど、電車よろしく、発進の時からウィーンと来て→イーン→キーンってな具合。

 ただ普通の電気自動車にもない音があって、例えば信号で停まるでしょ。するとどっかで「ジー」っと虫が鳴いてるくらいの音がして、だんだん「ブー」となってピタっと止まる。これが燃料電池の音なんかいな。エアコンの音ってウワサもあるけど。

 結論から言うと、冷静に見れば重くて乗り心地がよくてやたら静かな電気自動車。だけどキブン的には走るスペースシャトル! だから楽しい! 感激! 車両価格1億円以上って話だし。

 それを実感したのがテスト走行中、伴走車が付く事。メーカー側は「停まったら困るので」とかいってたけど、もしや「乗り逃げされたら?」と思われてるかと思うとドキドキもんでした。値段が値段だしなぁ。宝石借りて、パーティで付けてる芸能人ってこんなキブンなんかいな? とか思ったりしました。!?

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プロフィール

バラエティ自動車ジャーナリスト
小沢コージ

雑誌、web、ラジオ、テレビなどで活躍中のバラエティ自動車ジャーナリスト。『NAVI』編集部で鍛え、『SPA!』で育ち、現在『ベストカー』『webCG』『CAR SENSOR』『日経トレンディネット』『carview』など連載多数。一時はTOKYO MX「アンダーステア」でメインパーソナリティ、現在NACK5「おとこラジオ」に時折ゲスト出演。クルマ以外の著作も多く、今年1月にはロンドン五輪のトビウオジャパンを取材した「つながる心」(集英社)を編集、時計分野でも『時計BEGIN』にて連載中。最近、上海オフィスも完成し、中国進出中!!
愛車はロールスロイス・コーニッシュクーペ&ホンダ・エディックス&トヨタiQ。趣味はサッカーとスキーとテニス。横浜市出身。

小沢コージの単行本


『車の運転が怖い人のためのドライブ上達読本』
(宝島社 13年5月)


『つながる心 ひとりじゃない、チームだから戦えた 27人のトビウオジャパン』
(集英社 13年1月)


『クルマ界のすごい12人』
(新潮社 08年6月)


『国産車の愛し方』
(小学館 07年2月)


『力説自動車』
(小学館 06年春)


『小沢コージのクルマ苑』
(ロコモーションパブリッシング 05年秋)


『愛のクルマバカ列伝』(右)
(講談社/三推社 99年冬)


『クルマ選びのハッピー&ブルー』
(アスペクト 98年春)

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小沢コージの不定期寄稿誌

過去、扶桑社『週刊SPA!』、小学館『ビックコミックスピリッツ』、文芸春秋『NUMBER 』、主婦と生活社『LEON』、世界文化社『BIGIN』、光文社『週刊DIAS』などに寄稿。またやるかも?