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大井の居酒屋にて

凄く悲しいことがあったとき、人間はどうするのだろうか。おそらくいろんな人がいるのだろうけれど、きっと俺は固まってしまうのだと思う。
昔、大学の友人で、3回目の浪人が決まったとき、丸一日部屋でなんにもしなかったというが、その気持ちが良くわかる。
つらいことがあったとき、俺は人間だったということを実感する。人間は感情の塊なのである。人間は喜びをイメージしないで生きていくことはできない。つらい思いではなにも動けない。食欲すらなくなる。
すごく単純であり、奥が深い。自然と涙が出てくる。
最近、すごく大切な先輩というか友人ができた。その方は50歳で、結婚しているのだが、事実上独身で、毎日大井で飲んでいる。
ここ数日、押しかけてつき合わせてもらっているのだが、その居酒屋には何人ものオヤジが毎日のようにやってくる。
驚いた。みんな一人で飲んでいるのだ。
なにを話すというわけでもない。特に美人のおかみさんがいるわけでもない。他愛のないバカ話をしながら、ただひたすら酒を飲んでいる。
世の中、こんな風な事実上の独身オヤジというのはいっぱいいて、夜になるとただ酒を飲んだりする。俺はなぜオヤジが居酒屋に集まるのか、良くわからなかったが、ついにわかってしまった。
他に行くところがないのだ。不思議と居心地がいいのである。
人間はそれぞれ事情を背負って生きている。いろんな生き方がある。楽しいことも、つらいこともある。決して、2世代住宅で毎日孫と一緒にお風呂、という人ばかりではない。
そういうとき、人は人とふれあわずにはいられないのだろう。お酒がないといられないのだろう。
こういう飲み方もあったのだ。

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プロフィール

バラエティ自動車ジャーナリスト
小沢コージ

雑誌、web、ラジオ、テレビなどで活躍中のバラエティ自動車ジャーナリスト。『NAVI』編集部で鍛え、『SPA!』で育ち、現在『ベストカー』『webCG』『CAR SENSOR』『日経トレンディネット』『carview』など連載多数。一時はTOKYO MX「アンダーステア」でメインパーソナリティ、現在NACK5「おとこラジオ」に時折ゲスト出演。クルマ以外の著作も多く、今年1月にはロンドン五輪のトビウオジャパンを取材した「つながる心」(集英社)を編集、時計分野でも『時計BEGIN』にて連載中。最近、上海オフィスも完成し、中国進出中!!
愛車はロールスロイス・コーニッシュクーペ&ホンダ・エディックス&トヨタiQ。趣味はサッカーとスキーとテニス。横浜市出身。

小沢コージの単行本


『車の運転が怖い人のためのドライブ上達読本』
(宝島社 13年5月)


『つながる心 ひとりじゃない、チームだから戦えた 27人のトビウオジャパン』
(集英社 13年1月)


『クルマ界のすごい12人』
(新潮社 08年6月)


『国産車の愛し方』
(小学館 07年2月)


『力説自動車』
(小学館 06年春)


『小沢コージのクルマ苑』
(ロコモーションパブリッシング 05年秋)


『愛のクルマバカ列伝』(右)
(講談社/三推社 99年冬)


『クルマ選びのハッピー&ブルー』
(アスペクト 98年春)

小沢コージの現在の連載

ベストカー/三推社
愛のクルマバカ列伝
ENGINE/新潮社
日本自動車永代蔵
LAPITA/小学館
輸入車の愛し方
時計Begin/世界文化社
時計中毒の人々
宝島/宝島社
山内一典×小沢コージのクルマミシュラン
smart/宝島社
GO! SMART CARS GO!
週刊プレイボーイ/集英社
俺車
TranScooter/ニューズ出版
バイク異能人の作り方
FORM/ニューズ出版
クルマはスポーツウェアだ!
webCG/二玄社
小沢コージの勢いまかせ!!
nikkeibp.jp/日経BP社
小沢コージのアンチエイジングカー
バツラジ/TBSラジオ
木曜日:男のモノいじり!

小沢コージの不定期寄稿誌

過去、扶桑社『週刊SPA!』、小学館『ビックコミックスピリッツ』、文芸春秋『NUMBER 』、主婦と生活社『LEON』、世界文化社『BIGIN』、光文社『週刊DIAS』などに寄稿。またやるかも?