怖いなぁ、雪降ろしサギ!
先日知ったのだが、雪国には“雪降ろしサギ”みたいのがあるそうな。それも昔から。
というのもね。田舎って一人暮らしの老人とか多いじゃない。で、70過ぎるとそうそう屋根の上に登って雪降ろしもできない。体力きついだけじゃなく、落ちて滑って命をおとす危険性もある。
となるとどこからともなく「雪降ろししますよ」というワカモノがやってきて、勝手に雪を降ろしだす。あるいは、老人がそういうところに頼む。
するとね。1人作業員を頼んだつもりが、「それじゃ間に合わないから」とか言って勝手に3人ぐらい連れてきて作業し、「はいできました!」で、1人作業賃3万円、4人分で12万円!! とか請求したりするそうなのだ。困ったじいさん、わけもわからず年金で払うと。
うーん、オレオレサギにちょっと近い匂い…
でもね。これの最大の問題は善悪の判定が難しいこと。オレオレとは違って、屋根雪は放置しておくと、本当に家がつぶれる。で、大雪の大変さっていうのは、都会にいては想像出来ないレベルで、まさしく生死の境目に達する。屋根がつぶれて、そのまま死ぬ場合もある。古い家も多いし。
つまり、彼らの行為は本当の意味で人命救助になってる場合もあるし、実際に半分ボランティアでやっている人もいるんだと思う。
ただねぇ。これだけ一人暮らしの老人を騙す人が多い中、とても全員“善意の人”とは思えないんだよね。
それに雪降ろし作業は、仕事量を測定しにくい。「これだけ降ろしました!」って雪山見せられてもねぇ。
ガソリンじゃあるまいし、100リッター、200リッター降ろした、ってわけにもいかない。まさしく植木職人が働いてるんだか、怠けてるんだかわからない状態で、しかもそうそう作業風景を見張るわけにもいかない。雪国の根源的な悩みなのだ。
そして今年は当然、超大雪だから、そういう話がいっぱい出ているとか。目新しくないから、マスコミは伝えないけど…
本来、雪の降らない地方の、ヒマしてる消防団員などがまとめて救助に行くべきだと思う。道路特定財源なんて、コッチに使ってもいいと思うんだがなぁ。雪国、特別道路除雪費とか言って。ほかでムダに使うくらいならね!